【日本のアニメの産業としての現状】アニメ産業レポート2021(速報版)

みなさんは日本のアニメを『産業』として考えたことがありますか?

視聴者としてアニメを見る時はあまり意識することは無いと思うのですが、アニメ業界はビジネスとして作品を作っています

ぼん太郎
どんなに素晴らしい作品も、需要がなければ会社が傾きます。会社が傾けば、働いている人が苦しくなります。当たり前の事ですが、作り手の私たちは忘れがちなところです。

ということは、アニメ業界で働く人の収入を支えるためには、まず産業として成功していなければいけません。

では、今の日本のアニメ産業の状態はどうなっているのでしょうか。

目次

アニメの産業としてのデータ、『アニメ産業レポート』

日本のアニメ産業を図る一つの指標として、『アニメ産業レポート』という資料があります。

これは、一般社団法人の『日本動画協会』という組織の作った国内アニメ産業の全体像をまとめた資料で、日本動画協会の独自調査により毎年作成されています。

2021年11月4日に『アニメ産業レポート2021』が発売

2021年11月4日に『アニメ産業レポート2021』が発売されました。

こちらは日本動画協会の公式サイトでお求めになれます。気になる方はこちらのリンクよりご確認ください。

[blogcard url=https://aja.gr.jp/]


さて、今回はそれに先立って2021年5月31日に無料公開された『アニメ産業レポート2021(速報版)』から、主要なデータをいくつかピックアップして見てみたいと思います。(こちらも公式サイトから無料ダウンロードできますので上記リンクからどうぞ)

アニメ産業レポート2021(速報版)

※速報値情報のみの公開となります。
※本データは2021年5月時点の集計数値となります。
※「アニメ産業レポート2021」に掲載されている数値とは異なる場合があります。

2020年テレビアニメ制作分数(暫定)

コロナの影響でしょうか。テレビアニメの総制作分数が2年連続の減少となりました。

98,448分という分数は、ここ10年の中だとかなり低い水準となっていることがわかります。

2020年テレビアニメ制作分数内訳(暫定)

2020年のテレビアニメの制作分数の内訳です。

新作アニメ(ほぼ深夜アニメ)が去年より少し回復しているのに対して、継続アニメ(ほぼキッズ・ファミリーアニメ長期シリーズ)は明らかに減少しています。

2020年の映画興行収入と公開タイトル数

2020年の映画興行収入と公開タイトル数です。

総制作タイトル数(併映短編含む)は、昨年の90本から66本とかなり減少しています。ここ五年間では最低タイトル数。

しかしながら、総興行収入は617億円(暫定)と鬼滅の刃の記録的ヒットにより史上3位となっています。

2020年アニメ映画興行収入ベスト10

2020年のアニメ映画興行収入ベスト10をグラフにしてみました。

これを見ると、いかに鬼滅の刃の映画が圧倒的だったかがわかります。暫定、400億円。

ちなみにこの作品は、歴代の日本の興行収入1位の記録を塗り替ています。2位が千と千尋の神隠し(317億円)、3位がタイタニック(262億円)と、2位以下とも大差がついているのは驚きです。

そして9・10位に入っている『千と千尋』、『もののけ姫』の他に、11・19位にも『風の谷のナウシカ』『ゲド戦記』とジブリ作品がランクインしていて、合わせて27億円も興行収入を出していることにも目を惹かれました。

まとめ

アニメ産業レポート2021(速報版)、いかがだったでしょうか。

今回は『速報版』という事で限られた情報になっていましたが、コロナ禍の中かなり極端なデータがありましたね。

以下、重要部分をまとめてみました。

  • テレビアニメの総制作分数が2年連続の減少
  • 新作アニメ(ほぼ深夜アニメ)の制作分数が去年より少し回復
  • それに対し、継続アニメ(ほぼキッズ・ファミリーアニメ長期シリーズ)の制作分数は明らかに減少
  • 総制作タイトル数(併映短編含む)は、昨年の90本から66本とかなり減少
  • しかしながら、総興行収入は617億円(暫定)と鬼滅の刃の記録的ヒットにより史上3位を記録
  • 『劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編』が日本の興行収入1位の記録を塗り替える(暫定400億円)
ぼん太郎
2020年は鬼滅の刃がとにかく圧倒的!!!コロナ禍の中日本中を熱狂させてくれました。ありがとう、煉獄さん!!!

繰り返しとなりますが、今回ご紹介した資料は日本動画協会の公式サイトで無料ダウンロードできます。気になる方はこちらのリンクよりご確認ください。

[blogcard url=https://aja.gr.jp/]


さて今回は(速報版)でしたが、現在無料公開されている最新版『アニメ産業レポート2020(サマリー版)』では、アニメ産業のさらに詳しい状態がわかります。

日本のアニメ産業の状態が気になる方はこちらの記事をチェック!

[sitecard subtitle=関連記事 url=https://animedetabetai.com/anime-industry-report-2020/ target=]

そして、アニメ産業レポートは毎年1月後半ごろにサマリー版(要約版)が無料公開されます。2021年版のもっと詳しいデータはそちらを待ちましょう!ではでは。

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